鳥類

サシバ

サシバは4月頃、東北地方以南に東南アジアから飛来する中型の猛禽である。
日本における生息地ではカエル等の両生類、トカゲやヘビの爬虫類、バッタ等の昆虫、そしてカヤネズミ等の小型哺乳類を捕食している。環境省の繁殖分布調査によれば生息域が急激に減少しており、そのため、平成18年12月に改訂された環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に取り上げられている。

サシバ

サシバ

守谷市における主な生息地域は小貝川の西側周辺、利根川の東側そして市内部の立沢地区でいわゆる「里山」と呼べる地域である。このうち、小貝川西側周辺の同地・赤方花や当地の奥山や地区について述べる。
当地では10年前までは資料館の裏の斜面林、天神の森及び森林公園に営巣地があり、どの巣でも2、3羽のヒナが巣立っていた。しかし最近では2013年に同地のI氏邸の庭の杉の木で営巣し、三羽のヒナが巣だったのを最後に繁殖が確認されていない。4月、当地では餌を探す成鳥の姿が見られたが、その後は時折飛来する程度で営巣には至らない。これはたぶん、谷津田が休耕田、そして湿地帯に変化して餌であるカエルやヘビが見えなくなってしまったことに起因すると考えられる。
今回、湿地帯のアシを刈り取り,自然歩道を整備することは上記の件からもサシバが餌を探すのに好適であると考えられる。
サシバは全国的にも里山の象徴として、サシバが繁殖する地域全体を保全しようとする動きが各地で見られる。特に栃木県の市貝町は「サシバをシンボルにしたまちづくり」をテーマに「サシバの里」づくりの活動を続けている。こうした活動を参考にしつつ、今回の接続歩道つくりに取り組んで行きたい。
最近はサシバをメインに「タカの渡りの観察会」なども各地で行われ、九月頃、幼鳥や成鳥が渡り前に何度も資料館周辺に飛来し、時には谷津の上空で旋回しているのを見ると営巣に至らなくても、この周辺がサシバにとって有効な生息域になっていると考えられる。

オオタカ

オオタカはカラス大の猛禽で自分と同じくらいのキジやカモ、あるいはハトやムクドリ、ヒヨドリ等を捕らえる名ハンターである。猛禽の中でもタカといえばオオタカを指すくらい有名で,昔から鷹狩りに使用され、特に徳川家康は狩りを積極的に行っていたと言われる。大野地区には家康が鷹狩りに来た時に使用した井戸や、水が増えた利根川を我慢して渡って欲しいと言ったといわれのある「がまんの渡し」の史跡もある。

オオタカ

オオタカ

オオタカは里山の象徴として絶滅危惧種に指定されていたが,全国的な生息数の調査などから2006年12月には絶滅危惧Ⅱ類から準絶滅危惧に訂正された。当地では数年前まで奥山の天神様の寺社林や周辺の雑木林で毎年繁殖していたが、2011年に繁殖が途中で失敗し、以後確認されていない。この年は野鳥の森の携帯電話アンテナの前の杉でカラスの巣を乗っ取って繁殖を始めた。雛が孵化したと思われたある日の夜、8時ころ、親鳥のけたたましい声が聞こえ、それ以後はぱったりと姿が見えなくなった。おそらく孵化して間もない雛がフクロウに襲われたものと思われた。以後は時折アンテナに止まったり、野鳥の森の上空を飛行する姿が見られる程度である。
尚、2014年の守谷市での繁殖状況は当地に接続する取手市市之代地区、野木崎、そして西板戸井で繁殖し、それぞれ2~3羽の雛が巣立っている。

ノスリ

ノスリはハシブトカラス大の地味な色合いの猛禽である。

ノスリ

ノスリ

守谷市では2013年に利根川の国土交通省の河川事務所に隣接する

斜面林で初めて繁殖が確認された。この時は2羽のヒナが巣立っている。ノスリの主な餌生物はモグラ、野ネズミ等である。モグラを狩る場合、モグラ塚(モグラが土の中から土を持ち上げた塊)を近くの木に止まって注視する。そして、その土が少しでも動くと急降下してその塊に足を入れ中からモグラを引っ張り出す。この時の握る力はかなり強いようだ。かつて鳥獣センターで保護したノスリに革の手袋の上から握られた。その時の痛みは相当のものだった。足指の大きさではオオタカより小さいので、大したことがないと思ったのが失敗だったようだ。まさに「脳ある鷹は爪を隠す」である。

トビ

トビは最も一般的なタカで全国の海岸、平地、高山まで広く生息する。

トビ

トビ

主な餌は動物の死骸や魚、両生類などでこれらを捕食するため、餌を探して旋回している姿を多く見かける。大きさはオオタカよりも大きいが、オオタカのように自分と同じ大きさの生きたキジやカモを捕る力はない。そのためトビは劣っていてオオタカは優れているということから「トンビがタカを生む」ということわざがある。
当地では五間堀用水からやすらぎ苑周辺の空を旋回しているが,これは赤法花・同地から続く取手市市之代の屋敷林で子育てをしているためで、2014年には2羽のヒナが巣立っている。

ミサゴ

ミサゴは最近の分類ではタカ目ミサゴ科となり、

ミサゴ

ミサゴ

タカ科とは区別された。ミサゴの餌は魚で、魚だけを食べるという変わった食性のタカである。主に川や沼の上空を旋回して水の中にいる

魚を探す。見つけると急降下して足から水中に飛び込み、刺のある足指で30~40センチ位の魚をつかみとる。そして、安全な場所まで運びそこで食べる。この時、空気抵抗をなくすため必ず掴んだ魚の頭を先にして飛ぶ。魚を食べ終わると脚や嘴についた血糊を取るため、脚を水中に浸しながら飛ぶことがある。当地では守谷沼や小貝川の上空で見かけることがある。

ツミ

ツミは英名Japanese Sparrowhawkで日本で1番小さなタカである。1980年頃、山地から平地に降りてきたらしく、都市の公園等で繁殖することが多い。オスとメスの羽色が違い、小さなオスの

ツミ

ツミ

目は真っ赤で、メスは黄色、オスの胸は淡橙色、メスは細かい横縞がある。公園に多いシジュウカラやスズメ等を捕食する。当地ではみずき野公園や市街の八坂神社周辺で繁殖した。ツミが繁殖すると必ずと言える程、近くでオナガが子育てをする。公園の松

の木にツミの巣があり、その上の枝にオナガが巣を構えるという感じである。これは天敵であるカラスを共同で追い払うためのようである。

チュウヒ

チュウヒは主に冬鳥としてアシ原や草地に飛来するハシボソガラス大のタカである。日本全体でも主に日本海側のアシ原で約50番程度しか繁殖していない。

チュウヒ

チュウヒ

数年前、資料館に波崎から見学に来た方によって利根川下流で唯一関東地方では初めて繁殖が確認された。当地では五間堀用水に沿って飛行する姿が見られる。

ハイイロチュウヒ

ハイイロチュウヒは冬鳥として希に飛来するハシボソガラスより少し小さなタカである。オスメスの羽色が違い、オスは白っぽい灰色で愛鳥家にはとても人気がある。メスは全体的に褐色で腰の部分の白さが目立つ。当地では奥山のアシ原や谷井田稲戸井線の橋の下を飛行するオスの姿が見られた。

ハヤブサ

ハヤブサは数年前までタカ目ハヤブサ科となっていたが、2013年か

ハヤブサ

ハヤブサ

らはハヤブサ目ハヤブサ科となり、遺伝子的にもタカとは別の種となった。ハヤブサはハシボソガラスよりも小さな、尖った翼をもつ猛禽である。速さの象徴のような鳥で色々な乗り物等にその名が使用される。当地では五間堀用水の鉄塔等に止まり、遠くを飛ぶハト等を狙っている。見つけると追いかけて上空から急降下して捕らえる。この時のスピードは300キロ以上と言われ、それを可能にするのは鼻の穴の突起である。この突起が風圧をさける役割を果たしている。

チョウゲンボウ

チョウゲンボウはハトより大きいハヤブサの仲間である。オスは頭と尾が青灰色で、メスは褐色味が強い。農耕地や草地などの上空で羽ばたきながら空中に停止

チョウゲンボウ

チョウゲンボウ

し(ホバリング)、獲物を見つけるとひらひらと急降下して捕らえる。当地では数年前、近くの病院の換気扇の出窓で繁殖した。その時は6羽の雛を育てた。

 

フクロウ アオバズク

フクロウとアオバズクは夜の猛禽で、当地ではフクロウは八坂神

フクロウ

フクロウ

社付近の大きなケヤキの木の室で去年まで繁殖していた。今年はしなかったが、資料館近くでは夜,時折「ゴロスケホーホー」という声が聞こえる。こうした声を人間の言葉に置き換えることを聞きなしという。フクロウは「五郎助奉公」等と聞きなされる。アオバズクはその名の通り5月の青葉のころに南からわたってくる。愛宕神社で15年くらい前まで繁殖していたが、現在は見られない。アオバズクは「ホーホー」とふた声ずつ鳴くのでフクロウと区別できる。尚、守谷市全体ではアオバズクは2014 年に高野地区で繁殖し、ヒナが3羽巣立っている。

ホトトギス

ホトトギスはヒヨドリくらいのカッコウの仲間で

ホトトギス

ホトトギス

5月ころ南から渡ってくる。ちょうどその頃、ウツギの白い花が咲く。「卯の花の匂う垣根にホトトギス、早も来鳴きて」と「夏は来ぬ」に歌われているが、匂いはあまりない。ホトトギスの声は素晴らしく、空から降ってくるように聞こえる。聞きなしは「東京、特許許可局」となる。カッコウの仲間は自分で子育てをせずに他の鳥の巣に卵を産み、育ててもらう託卵と言う習性がある.託卵相手はウグイスが主である。

ツツドリ

ツツドリもカッコウの仲間で主に山地で繁殖し、

秋の渡りの時に守谷沼等で見られる。桜につく

ツツドリ

ツツドリ

毛虫を食べるためである。「ポッポっ」と筒をたたくような声で鳴く。名前はそこから来ている。

コジュケイ

コジュケイはキジの仲間で、大正時代に台湾から移入されたもの。

コジュケイ

コジュケイ

守谷市の鳥である。大きさはハトくらいで、小さな群れで生活している。草地や畑で繁殖し、卵を抱いている時、草刈り機による事故に遭うこともある。

スズメ

スズメ

スズメ

スズメは一番身近な小鳥の1つである。日本のスズメは人家がないと生息しない。かってはスズメはハタオリドリ科と言われていたが、最近はスズメ科となっている。瓦屋根のぐしの中で繁殖することが多い。

ヒヨドリ

ヒヨドリ

ヒヨドリ

ヒヨドリは日本全体でも最も出現数の多い種である。当地でも観察会をやると時期を問わず必ず記録される。普段は渡りをしないと考えられるが、伊良湖岬等では集団で鳴きながら海上に出て行く姿が見られる。その集団を追ってハヤブサが出現するのを見るのも渡り観察の醍醐味である。

キジ

キジは日本の国鳥で、桃太郎等の昔話に登場する。オスメスの羽色が違い、オスは極彩色で光沢のある羽毛を持ち派手である。メスは地味な茶色で、これは地上に卵を産んで

キジ

キジ

抱卵するために保護色になっているからであろう。冬は狩猟鳥のためハンターに撃たれるが、当地は銃猟禁止地域なので安心していられる。国鳥を狩猟鳥とすることがいかがなものかと時々話題になることがある。

アオサギ

アオサギはサギの仲間では最大で堂々としている。白と灰色の模様がきれいで飛ぶ時は翼をゆっくり動かす。水辺や池・川の中で主に魚を餌にしているが、かなり大きいものも捕食する。

アオサギ

アオサギ

スズメやオオヨシキリ等の小鳥も長いくちばしで突き刺し捕らえることもある。

コサギ チュウサギ ダイサギ

コサギ・チュウサギ・ダイサギ・はいずれもいわゆる白鷺で、シラサギという種類はいない。コサギは小さくアシの指が黄色なので区別が付きやすい。チュウサギ、ダイサギは大きさも余り変わりなく遠く

コサギ

コサギ

からの区別は難しい。季節によっても若干目先の色合いが違うので、近くで見れば分かるが、難しいところもある。

ゴイサギ

ゴイサキは漢字で書くと五位鷺、昔、天皇からその位をもらったと言われる。夕方暗くなってから行動することも多く「夜鴉」と言われる。幼鳥は褐色に白斑がありホシゴイと呼ばれる。

ゴイサギ

ゴイサギ

カルガモ

カルガモは最も身近なカモである。留鳥として1年中みられ、東

カルガモ

カルガモ

京のビル街で繁殖し、ヒナの引越しがテレビで紹介されることもある。当地では沼や草地に巣をつくり資料館に卵が持ち込まれたことが何度かある。

コガモ マガモ

コガモ、マガモはどちらも冬鳥として北国から飛来する。コガモは名前の通り小さいカモでハトくらいである。マガモは日本の高地で1部繁殖するものもおり上高地の明神池等で見られる。当地では守谷城址北の親水公園で両種とも見られる。どちらも狩猟鳥であるため、冬は受難の季節である。

マガモ

マガモ

コガモ

コガモ

バン オオバン

バン・オオバンは水辺の鳥である。どちらも親水公園の池で見られる。バン は頭部の額板と呼ばれる赤いおでこが目立ち、オオバンは少し大きく額板は白く足指には弁足と言われるひれがある。どちらもクイナの仲間である。

バン

バン

オオバン

オオバン

カワウ

カワウはペリカン目ウ科の鳥である。ウは長良川

カワウ

カワウ

の鵜飼いで有名であるが、ここで使われるのはウミ
ウである。当地では守谷沼や五間掘用水で魚を捕っ
ている。そのために近くの電柱に止まっている姿が
見られる。

シジュウカラ

シジュウカラは全国に漂鳥、又は留鳥として分

シジュウカラ

シジュウカラ

布する。シジュウカラは木の室で子育てをするの
で巣箱も良く利用する。巣箱の入り口の穴は28
ミリ、これ以上大きいとスズメが入ってしまう。
また、巣箱は枝でなく、幹にすこし下向きに掛け
ると良く利用する。

ヤマガラ

ヤマガラも漂鳥又は留鳥として全国に分布する。

ヤマガラ

ヤマガラ

腹部のオレンジ色と顔から目先の所までの黄褐色
がよく目立つ。ヤマガラは足指が器用で、昔祭礼
の時、おみくじを引かせた。また前述のように毒
のあるエゴノミを平気で食べる。

メジロ

メジロ

メジロ

メジロも漂鳥又は留鳥として全国に分布する。
スズメよりもずっと小さくオスメス同色である。
目の周りの白い輪からその名がある。梅や桜の花
の蜜を吸いに来るが、この時にウグイスとよく
間違えられ、ウグイス豆等のウグイス色はメジロ
の場合が多い。

コゲラ

コゲラ

コゲラ

コゲラは最も身近なキツツキ類である。大きさ
はスズメ大。「ギーギー」とドアがきしむような
声で鳴く。白黒の鹿の子模様で木の幹や枝をつつ
いている姿を見ることが多い。

ホオジロ

ホオジロ

ホオジロ

ホオジロは目の下の頬の部分が白いためその名
がある。しかし、目の後ろの黒い部分の方が大き
いので「ホウグロ」ではないかという話を聞いたこ
とがある。林の縁等の小枝に止まり、いい声でさ
えずっていることが多い。

キジバト

ヤマバトとも呼ばれる、一般的なハト。人家

キジバト

キジバト

の垣根や街路樹にとても粗末な巣を作る。中に
は下から見ると卵が透けて見える場合もある。
キジバトの子育ては少し変わっていて、親鳥は
穀物などの植物を食べる。それを飲み込み自分
の喉の組織の一部と混ぜ合わせてヒナに与える。
これがピジョンミルクと呼ばれるもの。そのため冬近くまで繁殖が可能となる。

ムクドリ

ムクドリはオレンジ色の嘴と足をもつ。集団生

ムクドリ

ムクドリ

活しているのでよく目立つ。巣は木の室に作るが
人家の戸袋に作ることもある。卵はきれいな水色
なので判別は楽である。

ハシボソ・ ハシブトガラス

当地ではカラスといえばこの2種である。嘴が太いのがハシブト、細いほうがハシボソカラスである。体はブトの方が少し大きい.声は逆で「ガーガー」と太い声はハシボソ、「カーカー」はハシブトガラスである。どちらも雑食で他の鳥の卵やヒナを捕食するので厄介物である。

ハシブトガラス

ハシブトガラス

ハシボソガラス

ハシボソガラス

エナガ

尾が長いので柄杓の柄になぞらえてエナガとなる。日本では小さい鳥の代表である。小さな

エナガ 

エナ

嘴とふわふわした羽毛でとても可愛い。「ジュル
ジュル」と鳴きながら集団で行動するのでわかりやすい。

ツバメ

ツバメは夏鳥として3月下旬に飛来する。人家や商店の軒に巣をつくり子育てする.当地では九月頃巣立った雛を加えて集団でアシハラの上を飛び回っている。虫をたくさん捕らえるので人間にとっては益鳥である。

ツバメ  

ツバメ

オオヨシキリ

オオヨシキリも夏鳥である。アシがまだ伸びきらないうちに渡ってくる。そして「ギョギョギョ・・」と大きな声で縄張りを主張するように鳴く。この声から俳句の季語として「行々子」の別名がある。

オオヨシキリ

オオヨシキリ

ハクセキレイ・セグロセキレイ・キセキレイ

当地のセキレイはほぼこの3種である。ハクセキレイは顔が白くセグロセキレイは顔が黒いと覚えておくと良い。この2種は畑や人家の近くで繁殖し、使用していない農機具や車の隙間で子育てをするものもいる。キセキレイはより水辺を好む傾向が強い。セグロセキレイは日本固有種である.

セグロセキレイ

セグロセキレイ

キセキレイ

キセキレイ

ハクセキレイ

ハクセキレイ

オナガ

姿は尾が長く、頭が黒くベレー帽をかぶったような色合いで綺麗であるが,声を聞くとカラスの仲間であることが納得できる。オナガは集団で繁殖し、ツミと共生しているのは前述のとおりである。

オナガ

オナガ

カケス

カケスもカラスの仲間であるが、とてもきれいな羽色である。特に風切羽の青地に白の模様が鮮やかで、落ちていのを拾ったりすると幸運が訪れるよう気がする。またカケスは物まねが上手で、オオタカの声をまねて驚かされているとすぐにカケス本来の「ギャーギャー」という声を聞くことがある。また、サイレンのような音まで真似るのでびっくりすることもある。尚、カケスは漂鳥で山地で繁殖して、秋に里に降りてくる。

カケス

カケス

モズ

モズは漢字で書くと百舌、その名のようにものまねがうまい。特にメジロの声を真似ることが多く、仲間かと思って近づいてきたメジロを捕まえてしまうこともある。モズは小さな猛禽で餌のトカゲなどの小動物を捕らえ、それを刺などに串刺しにするハヤニエという習性もある.

モズ

モズ

ヒバリ

留鳥として全国に分布する。草地からさえずりながら上空に舞い上がり複雑な声で長く鳴き続ける。まさに有名な歌手の名に値する。降りる時は直接巣に行かず、少し離れた所から歩いて巣に入る。

ヒバリ

ヒバリ

 

ツグミ

冬鳥として飛来し、草地などの開けた場所に生息する。地面を歩き少し行くと胸を張ったように立ち止まり、また歩くというような行動が見られる。かっては、かすみ網で大量に捕らえられたと言う受難の時期があった。現在は安住できるようである。

ツグミ

ツグミ

ジョウビタキ

こちらも冬鳥で10月半ばに飛来する。畑や人家の近くで「ヒッヒッカッカッ」と鳴きながらすぐに移動していく。翼の白班となってよく目立つ。メスはすこし地味な色合いだが、目はつぶらでとても

ジョウビタキ

ジョウビタキ

可愛い。

ルリビタキ

山で繁殖し、秋に里に降りてくる。オスの成鳥は頭から背中にかけて瑠璃色、脇腹がオレンジ色で、とても綺麗で可愛い。この色になるまで5年位かかると言われている。そのため褐色地に青い色が混じっているような個体も見られる。当地では笹薮や公園などで見られることが多い。

ルリビタキ

ルリビタキ

アカハラ シロハラ

どちらもツグミの仲間である。アカハラはその名のように腹部がオレンジ色である。当地では冬に山から降りてきて4月半ば去っていく.このころ「キョロンキョロン」といい声でさえずることがある。シロハラは腹部が灰色で飛ぶ時に尾羽の外側に白班が出る。日本で繁殖するのは数例である。

アカハラ

アカハラ

シロハラ

シロハラ

アオジ

アオジはホオジロの仲間である。鳥の世界では「アオ」は青色でなく緑色である。当地では草地や笹薮等で生息し「チィチィ」と地鳴きする。この声がウグイスの地鳴きと煮ているので、聞き分けるのはかなり難しい。

アオジ

アオジ

ウグイス

ウグイスは笹薮を好みあまり姿を表さないが、鳴き声が有名で春先の「ホーホケキョ」は早春賦に歌われているほどである。当地では3月末から湿地帯の周りの林からよく聞こえる。ウグイスは地味な色合いで、ウグイス色と言えばメジロの色を指しているようである。

ウグイス

ウグイス

カワラヒワ 

漂鳥、あるいは留鳥として全国に分布する。木の梢で「キリキリコロンビーン」と囀っていることが多い。当地でも観察会などはほぼ見られる種の1つである。

カワラヒワ

カワラヒワ

ベニマシコ

漢字では紅猿子と書く.アシ原等で数羽でいることが多い。オスは特に赤い鳥で枯れたアシの中でよく目立つ。メスは赤みはあるが地味な色合いである。

ベニマシコ

ベニマシコ

ムナグロ

シギの仲間。胸が黒いのでムナグロ。幼鳥は褐色地が強い。旅鳥として春と秋に日本を通過する。
春は田植えのころ5間堀用水近くの水田に飛来する。

ムナグロ

ムナグロ

タゲリ

冬鳥として集団で水田や湿地に飛来する。後頭部に長い冠羽がある。羽の色合いも綺麗で人気のある鳥の一種である。

タゲリ

タゲリ